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テクニカルプア

備忘録と若干の補足

ハードウェア的にもソフトウェア的にもキー配列を変更してみた

TL;DR

 /usr/share/X11/xkb/symbols/ 下のキー配列(例えばUS配列なら us )と /usr/share/X11/xkb/rules/下の

  • base.lst
  • evdev.lst
  • base.xml
  • evdev.xml

を編集しXを再起動、そのあと「KDE システム設定」からハードウェア→入力デバイス→キーボードに飛び、キー配列タブから新たに追加したキー配列を加える。

経緯

 唐突だが私は無刻印キーボードとDvorakに憧れている。ふつうの刻印キーボードだとソフトウェア的にキー配列を変更した場合ハードウェアとソフトウェアとで入力に差異が生じて訳が分からなくなるが、無刻印キーボードだとそんなことはない。刻印に支配されない環境はさぞかし過ごしやすかろうと思う*1Dvorakに憧れている理由は、打ちやすいという評判を知ったのと、キーボード左側に記号入力のキーが配置されてるのがエキゾチックな感じがしたためだ。

 で、刻印のあるキーボードでキー配列を変更する場合にキーボードのほうを如何とするかという問題の解決法はいろいろあって、キーをバラして入れ替えるとか、インレタやシールなどで新しいアルファベットをキーに振るというものがある。見栄えがいいのは明らかに前者なのだが、キーボード単体の場合はともかく、ノートパソコンのキーボードでこれをやろうとするとうまくいかない事が多いように思う。私が使用しているThinkPad X200の場合、トラックポイントを採用している都合上G、H、Bキーがトラックポイントにあわせてエグれており、かつFキーとJキーはホームポジションの目安のためにキーに出っ張りが有り、かつパンタグラフの形状が他のキーのそれと違うために他のキーとの入れ替えが不可能なのだ。

 つまりThinkPad X200のキーボードは

f:id:aaodsn:20140118174945p:plain*2

で、これを物理的に組み替えてDvorakをやろうとすると、

f:id:aaodsn:20140118174332p:plain*3

としたいのに

f:id:aaodsn:20140118174528p:plain*4

となってしまうのだ。さらに付け加えれば上図でF、J、U、Hキーは嵌らず脱落した状態になるだろうし、I、D、Xキーはトラックポイントとの干渉箇所を整形しなくてはならない。

 ならば、ソフトウェアのほうをハードウェアの都合に合わせてしまえばいいのではなかろうか、つまり、下図のようなキー配列をでっち上げてしまえばいいのである。

f:id:aaodsn:20140118174904p:plain*5

実践

 KDEはxkbの設定に従う。KDE上でキー配列を設定するのはxkb上でキー配列を設定するのと等価である。よって、xkbの設定ファイルに新しいキー配列を加えてやればいい。私はUS配列のキーボードを使っているので、この場合は /usr/share/X11/xkb/symbols/us を編集する。編集内容は以下の通り。新しく追加したキー配列は「cdv」で表現し、その説明は「English(customized Dvorak)」とした。

for /usr/share/X11/xkb/symbols/us

 次に、新しく加えたキー配列をxkbに読み込ませる。これは /usr/share/X11/xkb/rules/ 下の

  • base.lst
  • evdev.lst
  • base.xml
  • evdev.xml

を編集する必要がある。*.lst の編集内容は以下の通り。

で、*.xml の編集内容は以下の通り。

 以上を終えたらXを再起動させる。再起動後、「KDE システム設定」からハードウェア→入力デバイス→キーボードに飛び、キー配列タブから新たに追加したキー配列を加えれば、新しく追加したキー配列を使用できる。

使用感

 QWERTYに慣れすぎて使いづらい。だがこれは多分普通のDvorakを使おうとしても抱く印象だろう。しかし、キーの物理的制約でDvorakを崩した結果、母音がキーボード左部と中部に分散してしまい、Dvorakの特徴であるらしい、左手と右手でリズミカルにタイピングできるという特徴が損なわれている感じがある。

 ちなみにこの記事はQWERTYで書いている。QWERTY使いやすい。Dvorakは素のままのDvorakを使える環境が手に入るまでお預けとしたほうがいいだろう。

参考

*1:無刻印キーボードを使える人は刻印があろうとなかろうと使用感に差は感じないんじゃないかと思わなくもないが、これは黙殺する

*2:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/da/KB_United_States.svgを編集して使用した

*3:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/2/25/KB_United_States_Dvorak.svgを編集して使用した

*4:同上

*5:同上